平成29年4月から、名古屋家庭裁判所では、「親ガイダンス」が実施されるようになりました。
親ガイダンスは、子どもがいる夫婦間の調停において、子どもの福祉にかなった運営がされるよう、親として配慮すべきことを学んでもらうための取り組みです。
紛争の当事者となっている親は、子どもがその紛争によって、不安を抱えていたり、新しい状況に適応するためにストレスを抱えていたりすることを十分に認識できないことがあります。そのような状況で、子どもが犠牲とならないよう、親に注意喚起をすることが目的です。
ガイダンスは、男女が別れて別日に行われますので、相手と顔を合わせる心配はありません。出席は義務ではありませんが、できるだけ参加される方が良いでしょう。
内容としては、子どものために親ができるだけ安定することや、争いに子どもを巻き込まないという意識を持つことなど、親がすべき配慮について具体的な説明があります。
そして、当事者間の対立関係を避けるために、養育費や面会について一定のルール作りをしていくことが重要であるということがわかりやすく説明される内容となっています。
実際に大阪の家庭裁判所で行われたガイダンスの結果、「とても参考になった」という回答が約44%、「まあ参考になった」という回答が約45%で、合計約89%が参考になったと回答しています。
具体的に、「子どものつらさはわかっているつもりであったが、もっと深いつらさがあるものだと気づいた」、「子どもに対してどのように説明して対応するべきか参考になった」、「一人で悩んでいたことが少し楽になった」など、肯定的な意見が多く寄せられているようです。
別居時や離婚に向けた紛争時に受けた心の傷が、大人になっても何らかの形で残ってしまっている例は、珍しくありません。
親としても、精神的な余裕がない時期ではありますが、後になって後悔することがないよう、子どもの視点を大切にしていくことが求められています。
平成29年11月24日
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