前回のコラムでは,面会交流の方法についてお話しました。
面会交流は,非監護親にとって,子どもと会える数少ない機会ですので,関心が高く,強く権利主張をしてくることがあります。
しかし,面会交流は,非監護親の権利として明文化されているわけではなく,かといって子どもの権利として明記されているわけでもありません。ただ,面会について取り決めをするときは,「子の利益を最も優先して考慮しなければならない」と規定されており,子どもの福祉が最も重要な考慮要素であることは否定できません。
面会交流は,子どもにとって,次のような意義があるとされています。
(1) 別居親からも愛されていることを確認する場である。
仮に別居親が子どものことを愛していたとしても,何の連絡もとらず養育費 を振り込むだけの場合,子どもは,見捨てられたような気持ちになってしまうことがあります。会って笑顔で接するだけで子どもも自分が大事にされていると確認することができます。
(2)自身のルーツ確認の場合となる。
仮に親が再婚したとしても,血縁上の父(又は母)というのは1人しかいません。唯一の父(又は母)と会うことで,自分のルーツを確認することができます。
(3)親離れを促進する。
別居親の考えを知ることで,同居親の考えだけに縛られることなく,子どもなりに自分で考える姿勢が身につき自立を促します。
このように,面会交流というのは,別居親の喪失感を埋め合わせるために実施するのではなく,子どもにとってのメリットを意識して実施することが大切です。
平成30年5月17日(木)
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