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離婚する際には、夫婦のいずれか一方を親権者と定めなければなりません。
そして、親権者とならなかった方の親には、面会交流、面接交渉などといって、子と面会することが認められています。
もっとも、面会交流が認められているとはいっても、親の都合のみで自由に会えるわけではなく、子の福祉に最大限配慮して決めていく必要があります。
まずは、離婚の際、夫婦で話し合って決めるというのが理想です。決めるときは、面会の場所、日時、回数、方法などについて協議します。
話合いで決めることができない場合は、家庭裁判所に調停を申し立てることになります。
調停でも決まらない場合は、審判に移行して裁判官が決定することになります。
調停や審判の際には、当事者の具体的な状況を調査するために、調査官と呼ばれる人が家庭訪問をしたり関係者から事情聴取するなどして状況を調査します。
調査官にも当たり外れはありますが、概ね、高いスキルを持っていることが多く、裁判官も、調査官がまとめた調査報告書を重視しますので、この調査は大変重要です。
家庭裁判所では、子と非監護親が交流する状況を見極めるため、裁判所内で試験的に子と非監護親とを面会させることがあります。
家庭裁判所の中には、子ども用のおもちゃなどが置かれた和室のような部屋があり、そこで試行的面会交流が行われることが多いです。
この試行的面会交流がうまくいけば、監護親を安心させる材料にもなりますが、子がぐずったりして面会がうまくいかなかったような場合は、逆に、不安を与えることにもなりかねません。
ですので、試行的面会交流でも良いから会いたいというお気持ちはわかりますが、会うことによって、面会交流の決定に不利に働く場合もありますので、面接するか否かは慎重に判断する必要があります。
(1)子の意思の尊重
子が15歳以上の場合は、子が親との面会についてどのように考えているかが重視されます。15歳未満の場合でも、しっかりと自分の意見を持っている場合は、重視されます。
(2)子の年齢
子がまだ赤ん坊の場合は、母親が子と一緒に面会することが必要になるでしょうし、逆に、高校性くらいになれば、親の離婚に対し理解が進み自分の意思で積極的に非監護親に会いたがることもあるでしょう。
また、幼稚園児や小学生低学年くらいの歳であれば、面会したことにより、心身に予想できないような影響を与えることもありますので個別のケースに応じて、慎重に配慮しなければならないこともあるでしょう。
(3)子の生活に及ぼす影響
親が離婚したことが原因で、家庭内暴力や非行に走ってしまったような場合、面会交流をすることで悪影響がある場合もあるため慎重な配慮が必要です。
逆に良い影響が予想されるような場合は、積極的に面会すべきともいえます。
監護親が面会交流について強い不安を持っているような場合、それが子に伝わり、子の精神状態に悪影響があることがあります。
また、乳幼児の場合は、監護親の協力が不可欠ですので、監護親の積極的な協力なくして実現することができません。
非監護親に、子や監護親に対する暴力や過度の飲酒癖があるような場合、、面会交流を認めない方向に判断されます。
反対に、離婚する前の、子と非監護親との関係が良かったような場合、面会交流を認める方向に判断されます。
夫婦が別居や離婚に至る際の事情も面会交流に影響することが少なくありません。
特に、夫の暴力が理由で離婚したような場合、妻は、夫に恐怖心を抱いている場合が多いですから、子の福祉のためとはいえ、面会の実現が難しくなるケースもあります。
調停や審判で面会交流が認められたとしても、決められたとおりに面会が実現できないケースも多くみられます。
そもそも、仲が悪くて離婚するわけですから、子の福祉のためということを忘れて、親同士の争いを面会の場に持ち込んでしまうことがあるのです。
このように,面会交流が実現できない場合には、間接強制といって、1回の不履行につき数万円のお金を支払わせることによって,面会を間接的に強制することができます。間接強制をするためには、面会交流の日時や方法についてかなり詳細に規定しておく必要があるため、面会交流の取り決めをする際にあらかじめ慎重な配慮が必要となります。
また、当事者同士での面会の実現が難しい場合に、FPICという民間団体に援助を要請することもできます。
ちなみに,面会させてもらえないのに養育費を支払うのは嫌だと言う発想をする方がいますが,面会と養育費は,法的には別のものとされていますので,交換条件にすることはできません。
面会交流では、「子どもにとって何が幸せか」を考えることが最も大切です。子どもの幸せを長い目で見て、子どもが成長するまで、親子の交流を続けていけるよう、お互い努力することが必要です。
面会交流をスムーズに行い、長続きさせるために、双方の親が配慮すべきことをご紹介します(名古屋家庭裁判所「面会交流のしおり」参照)。
①いつもの外出時のように送り出してあげましょう。
子どもは、あなたの気持ちに敏感です。あなたが不安を抱いていると、黙っていても、子どもは面会交流に後ろめたさを感じることがあります。もし、あなたが面会交流に不安を感じていても、そういう様子は見せず、いつもの外出時のように送り出してあげましょう。
②日時を変更するときは、早めに相手に連絡をしましょう。
①まずは温かく迎えてあげましょう。
子どもが面会交流を楽しめたようなら、一緒にそれを喜んであげましょう。
②子どもの様子が多少いつもと違っていても、あわてずに見守りましょう。
年齢などにもよりますが、特に初めのうちは、子どもにとって面会交流は特別な体験です。
③子どもに相手の様子をこまかく聞かないようにしましょう。
子どもにとっては、お父さんもお母さんも大事な親です。もし何度も相手のことを聞かれたら、子どもは双方の板挟みになり、重い気持ちを抱くかもしれません。
①相手を親として尊重する姿勢が大切です。相手とのもめごとや相手の悪口を子どもの前で言わないようにしてください。
子どもにとって、親や身内の悪口を聞かされるのは、つらいことです。そのようなことが続くと、子どもは「自分が責められている」と受け止めて、気をつかうようになることがあります。
②子どもが面会交流をいやがったときは、こどもの気持ちをよく聞いてみましょう。
子どもが成長するにつれて、子ども自身の生活ペースができ、相手と会う時間がとりにくくなったのかもしれません。子どもが話した理由を口実に一方的に面会交流をやめてしまうのではなく、親同士で冷静に話し合いましょう。
①子どもが安心して会えるように、無理のない計画を立てましょう。
子どもには子ども自身の生活があります。年齢、健康状態、学校や習い事などの都合に配慮して、面会交流の日時や場所を決めましょう。
②日時を変更する時は、早めに相手に連絡をしましょう。
①子どもがのびのびと過ごせるようにしましょう。
学校生活や友達の話など、子どもにとって身近で楽しいことを話しましょう。
②子どもの前で相手とのものごとを持ち出したり、相手の様子をこまかく聞かないようにしましょう。(相手を子どもの親として尊重する姿勢が大切です。)
子どもは、親の悪口を聞かされて楽しいはずはありません。子どもは、どのように振る舞えばよいか困ってしまい、あなたに会うことが負担になります。
③子どもの約束は慎重に。相手と相談の上で。
子どもと約束する時は、その前に相手と相談することが大切です。子どもは一緒に暮らしている親に隠し事をしないですみます。また、安易に「そのうちみんなで暮らそう」などと誘うことは控えてください。子どもを混乱させ傷つけることになるかもしれません。
①あらかじめ決めている面会交流の取り決めは守りましょう。
特に面会交流の終了時間や、子の引渡場所、親子以外の人との面会など、事前の取り決めを相手に相談なく変えることは避けましょう。取り決めを守ることが親同士の信頼関係を深め、結果的に子どもに負担を感じさせないことにつながるのです。
②高価なプレゼントや多額のこづかいを与えることは控えましょう。
離れて暮らしているあなたにも、子どもをしつける責任があります。プレゼントやこづかいのことは、相手とよく相談して決めましょう。
面会交流を取り決めるに際しては、柔軟な姿勢でのぞみましょう。
面会交流を長続きさせるためには、一定の取り決めが必要ですが、あまりこまかな事柄にこだわると、逆効果になることもあります。約束したとおりにならない場合でも、子どものためになるかどうかを考えながら、なるべくおだやかに対応してください。
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