マイホームの購入は,多くの夫婦にとって目標の一つです。
しかし,その目標をかなえた後で,離婚の話になってしまうこともあります。
ローンの残額が不動産の時価評価額を上回っている場合(オーバーローンの場合)には,離婚後にローンの支払いが残ることを心配して,離婚をためらう方も多くいらっしゃいます。
そこで,オーバーローンの不動産が財産分与でどのように考慮されるのか,ご紹介します。
財産分与は,夫婦が協力して築いた財産を分ける制度です。
オーバーローンの不動産も,家族で居住するために家計からお金を出してローンを支払っているわけですから,夫婦が協力して築いた財産として財産分与の対象になるように思われます。
しかし,調停などでは,オーバーローンの不動産は財産分与の対象としないことがあります。その結果,ローンを組んだ方が離婚後もローンの支払いを続け,将来的にその不動産を取得するという解決方法になることが多いようです。
このような解決方法の他にも,さまざまな方法が考えられます。
例えば,子どもが家の近くの学校に通っていて,子どもの親権者となった妻が,子どもが学校を卒業するまではその家に住み続けたいと希望する場合があります。そのような場合,子どもが学校を卒業するまでの期間は妻と子どもがその家に住み,妻はローンが引き落とされる夫の口座にローン相当額を振り込むという取り決めをすることがあります。
オーバーローンの不動産をどのように処理するかは,ローンの連帯債務者や不動産の名義人が誰かということなども考慮して考える必要があり,難しいことが多いです。
しかし,離婚という選択が望ましいのであれば,個別の事情によってさまざまな方法を検討し,前に進めるようにしていくことが大切です。
平成27年7月30日
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