「妻のトリセツ」(講談社+α新書、黒川伊保子著)という興味深い書籍を読みました。
「トリセツ」ブームなのでしょうか、Amazonで検索すると、勉強のトリセツ、男子のトリセツ、胃弱のトリセツ、会社四季報のトリセツなど、さまざまなトリセツが出回っていますね。
「妻のトリセツ」は、夫という立場にある男性必読の書といえるでしょう。
離婚、男女問題の法律相談をしていると、男女のすれ違いというのを嫌というほど見せつけられます。たいていは些細な夫婦喧嘩の積み重ねなのですが、法律事務所に相談に来られる方は、取り返しのつかないところまできてしまっていることが多いです。
夫が何の気なしにつぶやいた一言が妻を決定的に傷付けてしまったり、仕事の合間を縫って家事育児に協力しているのに妻が全然評価してくれなかったり、妻の機嫌を取るのは本当に難しいものです。このような難しい婚姻生活、「愛」があれば、なんとかなるものなのでしょうか。
離婚相談を繰り返している中で、私は、どこかで夫婦生活の秘訣のようなものを学ぶ機会が必要なのではないかと思うようになりました。
我々は、幼い頃は両親の教育を受け、小学校から中学高校、大学まで教育を受け、社会人になれば会社でもまれ、あるいは、部活動で鍛えられ、そのような過程で、様々なことを学びます。
しかし、妻の取扱い方法、妻の機嫌の取り方、については、学ぶ機会のないまま、結婚していることがほとんどなのではないでしょうか。
そのため、学歴が高いか低いか、収入が多いか少ないか、社交的か人見知りか、というようなことに関係なく、妻の気持ちを掴み損ねて、破綻を招いている事例が散見されます。
ほんの少しコツをつかんでいれば避けられるのに、知らないばかりに、無神経に妻を傷付け、疲弊させてしまっています。
例えば、妻がPTAについて愚痴をこぼしたとき、夫は、それならこのようにしてみてはどうか、などと解決案を示したりすることがあります。夫にしれみれば、妻が困っているのだから、親身になって相談してあげているつもりなのでしょう。しかし、妻からみると、そんなことよりも、そうかそれは大変だね、と言って共感してほしいだけだったりするのです。夫は優しく親切にしたつもりなのに、妻には伝わりません。
また、本書にも載っていますが、夫が気を利かせて記念日にサプライズパーティなどを企画したとします。夫にしてみれば、妻をねぎらうために頑張って企画したのでしょう。しかし、妻からすると、そんなの聞いてない、そんなパーティをするならおしゃれな格好してきたのに、普段着で来ちゃったじゃないの、と機嫌を損ねてしまいます。夫は、頑張ったつもりなのに報われなかったから、そんなこと言うならもうお前のことなんか知らない、となります。夫婦喧嘩の一里塚です。
夫婦生活には、このような些細なすれ違いがたくさんあります。
些細な夫婦喧嘩などというものは、どこの家庭にもあるものですし、健全な?喧嘩であれば、むしろ、すれ違いを解消できてよいかもしれません。
しかし、それが解消されないまま蓄積されていくと、妻が10数年前のことを突然蒸し返して爆発し、夫が帰宅したら、妻の置き手紙と離婚届が置いてあったということになるかもしれません。怖いですね~
平成30年12月21日(金)
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