配偶者の不貞が発覚した場合、慰謝料を請求できる相手は配偶者だけでなく、不貞相手にも及びます。今回は、不貞相手に対して実際にどのように慰謝料を請求していけばよいか、その手続の流れを名古屋の弁護士が解説します。どのような場合に請求できるかという要件面については、不貞相手に慰謝料請求できる条件・相場を弁護士が解説(コラム71)で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
慰謝料請求の第一歩は、不貞行為があったことを裏付ける証拠を確認することです。証拠の種類や集め方については、不貞行為の証拠は何が必要?集め方と注意点を弁護士が解説(コラム4)で詳しく解説しています。
不貞相手の氏名・住所等が分かっていない場合は、慰謝料請求の前提として相手を特定する必要があります。探偵による調査のほか、事案によっては弁護士会照会等の手続を利用して相手を特定できることもあります。
相手が特定できたら、多くの場合、まず内容証明郵便で慰謝料の請求を行います。内容証明郵便は、いつ・どのような内容の郵便を送ったかを郵便局が証明してくれる制度で、後日の証拠としても役立ちます。
内容証明郵便を送った後、相手との間で金額や支払方法について交渉を行います。合意に至った場合は、示談書(合意書)を取り交わします。蒸し返しを防ぐため、この件に関して他に債権債務がないことを確認する清算条項を入れておくのが一般的です。
交渉で合意できない場合は、法的手続に進むことになります。
・配偶者との離婚を争っていない場合や、既に離婚が成立している場合:不貞相手のみを被告として、地方裁判所に慰謝料請求の訴訟を提起するのが一般的です。
・配偶者との離婚調停を申し立てている場合:離婚調停とは別に、不貞相手に対する損害賠償請求調停を申し立てることもできます。
不貞慰謝料請求権は、被害者が損害及び加害者(不貞相手)を知った時から3年、不貞行為の時から20年で、時効によって消滅します。証拠が集まっていても、請求を先延ばしにしていると時効が完成してしまうおそれがあるため、早めの対応が重要です。請求の可否に関わる要件(婚姻関係が破綻していた場合の扱い等)については、不貞相手に慰謝料請求できる条件・相場を弁護士が解説をご覧ください。
不貞相手への慰謝料請求は、証拠の確認から相手の特定、交渉、そして必要に応じた調停・訴訟まで、いくつかの段階を踏んで進めていくことになります。時効の問題もありますので、対応を先延ばしにせず、お早めに当事務所までご相談ください。
令和8年10月1日
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